2021年から続くCOEDOのフレッシュホップビールが今年も登場しました!!醸造を担当したのは昨年に引き続き五島です。昨年の記事(MEET THE BREWER|フレッシュホップ2025)では、国産ホップについて語っていただきました。今回は昨年との味わいの違いやスタイルを選んだ理由、醸造へのこだわりを聞きました。

―改めてHKTS02の特徴を教えてください
メインで使用している『HKTS02』は、シャインマスカットのような香りと、グラッシーな草っぽい爽快感が特徴的なホップです。
―そもそもなんですが、フレッシュホップの定義は?
フレッシュホップの定義は国内では様々言われているのですが、私たちは収穫した状態、摘んだばかりの状態そのままを使用する事をフレッシュホップとよんでいます。
ちなみにビールの仕込みは通年で行われていますので、フレッシュで使用しない場合は、乾燥させたホールホップ、粉砕して圧縮したペレットホップといった状態に加工し流通しています。

―今年は台風が多く天候が崩れていましたが、ホップの収穫や香りに影響がありましたか?
連日豪雨や台風なども続き、ホップ棚が倒れてしまう場面がありました。ホップが地面についてしまうと状態が悪化してしまうので、ホップ農家の小林さんが常に棚の修繕、対策をしてくださいました。おかげさまで無事収穫することができました。香りにも大きな影響は見られませんでしたので、安心してます。
―収穫の際に気にかけたことはありますか?
収穫時期によって同じホップでもアロマのニュアンスに変化みられるため、狙いとする香りを最も効率的に抽出することができるタイミングを伺いながら、天候にも配慮しながら計画を立てました。
昨年は収穫時期をあえて遅らせていました。リナロールというトロピカルでシャインマスカットのような香気成分が増える傾向があると伺い、試してみかたったからです。実際狙い通りのアロマが表現できていたと思います。
今回はスパイシーなアロマを中心に抽出したかったので、収穫時期としてはもっともピークタイムのタイミングで収穫することにしました。
今回ビアスタイルをSaison(セゾン)にした理由を教えてください。
HKTS02は、スパイシーやグラッシーなアロマも感じられるので、セゾンのエステル香やキャラクターとの親和性を感じました。これまで作ってきたフレッシュホップもセゾンはなかったので、チャレンジしてみました。
ちなみにホップ農家の小林さんに相談させていただいた際にも、HKTS02の特徴はセゾンスタイルのスパイシーな特徴とあっているとご返答いただけました。この香りをかいだ醸造家はセゾンに行きつくんじゃないかと思うくらい、セゾンとの相性は良いと思います。
―最も苦労したことがあれば教えてください
当日収穫したてのホップを使用するため、まだ完全に朝日が昇り始める前から産地に向かい、収穫して川越の醸造所に戻り、仕込みを行うため長時間にわたり作業を行います。また今回仕込み量を3倍に増やしたのですが、連日川越のスモール&ラボブルワリーで行ったため、大変でした。
収穫してから時間がたつとホップが酸化し、しつこい苦みとかになったり状態が変化してしまうのはいやなので、やっぱりおいしいビールを作るには手間暇がかかりますね。
―今回の仕上がりはどうですか?
セゾン特有のスパイシーな香りだったりフェノーリックなイースト由来のエステル香のイメージをもとに、フレッシュホップを主役にしたから『ホッピーセゾン』っていうイメージが強いかな。少しドライだけど、ホップのスパイシーな香りが先行するビールになっているのかなと思います。
―どのような料理と合わせるのがおすすめですか?
香りを楽しんでもらいたいビールでもあるから、香りや味の強すぎるスパイス系と合わせるとケンカしちゃうかも。優しい白ワインとかと同じような感覚でペアリングするのがちょうどいいかもしれません。カルパッチョとかマリネのような。
―おすすめの飲み方は?
香りを楽しんでほしいから、チューリップ型のグラスが良いですね。グラスに注ぐことで、温度変化による香りの出方も楽しめます。冷たい状態だとホップの香りが先行して、温度が上がるにつれてイーストのエステル香も混ざって、二度楽しめると思います。

■小林ホップ農園
山梨県北杜市、八ヶ岳の南麓に広がるこの地域は、かつて日本有数のホップ産地として知られ、国内品種第一号「カイコガネ」発祥の地としても知られています。しかし、安価な輸入ホップの台頭により産地は縮小し、国産ホップの使用は非常に限定的となりました。
そんな中、「北杜を再びホップの産地に」という想いのもと、種の継承に手を挙げたのが小林ホップ農園の小林吉倫(こばやし よしみち)さん。2016年より本格的にホップ栽培をスタートし、現在はカイコガネをはじめ、信州早生など約20品種を栽培し、国内のブルワリーへ提供しています。
国産ホップの魅力をもっと多くの人に知ってほしい、小さなブルワリーでも手に入れることができるホップを提供したいという思いから、独占契約をしないスタンスで、国産ホップカルチャーの普及に大きく貢献されています。

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